「明日、ママがいない」が物議醸す!描写がロコツ?
僕は普段TVドラマをほとんど観ないので、いま話題沸騰、いや急騰中のドラマ『明日、ママがいない』がどんな内容なのか知りませんでした。twitterや友人から内容を聞くまでは・・・。
この番組のスポンサー全8社が相次いでCMの放映中止を発表し、話題になっています。ま、ある意味番組の宣伝効果大ですが・・・。
番組(ドラマ)の一部の内容を聞く限り、スポンサーがCM放映を取りやめる理由はここで説明するまでもなくわかる気がします。
社会の実状を切り取って描くのは、問題提起する意味ではもちろんいいでしょう。社会派ドラマとしては当然だと思います。
ただ問題なのは、ドラマで描かれている子供たちが日常受けていると思われる差別的な描写を何度も繰り返し、その部分をやたらフォーカスして際立たせ、興味というよりもむしろ、その“異様さ”で目をひくという脚本・演出はどうかと思います。
もはやテレビドラマというのはこういった手法でないと生き残れないメディアになってきている、特にTVドラマにいたってはいわゆる“オワコン”なんだなと感じます。
かつて社会派と言われる物議を醸したドラマはたくさんありました。
今のように末端の視聴者の声を吸い上げられるSNSなどはなかったにしろ、これほど複数の団体からの抗議などなかった気がします。
なぜこうなってしまうのか?
僕はTVの制作手法など知りませんが、昔なかったことが今起こるならそれは今の制作側に問題があるのではないでしょうか?
昔のTVドラマ制作者はギリギリのラインで視聴者が納得できる勘所やその制作手法、放送前に議論を重ね、社内での綿密な調整があったからじゃないでしょうか?
つまり、この世界にはプロフェッショナルがいなくなった。プロ意識を持った制作者がいなくなってしまったからではないでしょうか。
確かに昔からこの手のことでいじめに遭う子供はいたと思います。でも、過去にあったであろう可能性もふまえて完全にフィクションだということを、視聴者側が子供であろうが理解させる事ができないようなら、一旦放送前にチェックするべきだと思います。
そこらへんのそば屋の出前じゃあるまいし(そば屋さんすみません、たとえです。)、「できたからもってけ」的に、できたから放送しろでは、大人の仕事としてはあまりにお粗末すぎでしょうから。
僕は誰かが苦心して作り上げたものに対してこき下ろしたりするインターネットの風潮は好きではありません。その匿名性でひたすら相手が黙るまでやり込む卑怯さは嫌いです。でもこの問題はネットで攻撃しあう当事者間の話ではなく、TVという日本国民誰もが見ることのできる、しかも一方的に送りつけられる情報に乗ってくるもので、ときに観たくない人も巻き込んでしまうわけです。
クリエイティブの枠を越えて。
賛否両論、twitterから
まずは、わりと肯定派のご意見。
第18回 闘志について語るときに羽生の語ること|いささか私的すぎる取材後記|みんなのミシマガジン http://t.co/SYtT6KvKEV #mishimaga
前を見ている。後ろでも足元でもなく。
— Newmoon (@new74moon) 2014, 1月 21
ドラマを潰すための実態調査ではなく、子供を救うための実態調査になるといいなあ。物語が悪いわけじゃない。→日テレドラマ「明日、ママがいない」 訴え相次ぎ(産経新聞) – Y!ニュース http://t.co/3luEPzWBzO
— 田中宏明(活動期) (@with_cordovan) 2014, 1月 22
わりと否定派
子供ほどTVの影響を受けて、無邪気に同じようなことをするものなんだよ。実害が出てるみたいだし、本気で放送中止にしたいなら法的手段を。>子供偏見被害を調査、日テレドラマ「明日、ママがいない」 訴え相次ぎ(産経新聞) – Y!ニュース http://t.co/slGMrYVEyp
— むーみん (@Moo1030) 2014, 1月 22
「子供偏見被害を調査、日テレドラマ「明日、ママがいない」 訴え相次ぎ」:イザ! http://t.co/EUDDYDhGDe
偏見といじめの助長になっているのでは?それでも日テレは商売優先かね。放送局としての感性がおかしいのだろう。
— あっちゃん (@rittanshoppe) 2014, 1月 22
・・・異色。
「明日、ママがいない」が「アシダマナガイナイ」に聞こえると言うことでのおまけツイートw(これは賛否関係ないです。念のため)
途中で芦田愛菜が降板してたら美しいダジャレが成立するね。
子供偏見被害を調査、日テレドラマ「明日、ママがいない」 訴え相次ぎ – ライブドアニュース http://t.co/VsWqN77ZvJ
— いなガキ (@youheina) 2014, 1月 22
今後のTVメディア
昨年末、『アメリカでのWeb広告費がテレビ広告費を上回る可能性(http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20131226-00039547-biz_jbp_j-nb)』というニュースを見ました。年を追うごとに新聞、ラジオを追い抜いているWeb広告費はいずれ日本でもテレビ広告その他の全てのメディアを上回るでしょう。
当然テレビ産業にとっては脅威です。こうした事実が強迫観念として、今後のTVドラマの制作に反映されてくるのは必至でしょう。
僕自身テレビはニュースくらいしか観なくなりました。でも「テレビは最近面白くない」という言葉を聞くたびに残念なキモチになります。
僕らが子供の頃、毎晩楽しく皆で観れたテレビが不必要だとして、今後もしかしたら茶の間(今風に言うとリビングw)から消えてしまうかもしれません。
“誰かと楽しい時間を共有する”貴重な時間は、本当に無くなってしまうかもしれませんから。