【手みやげ】日本人らしい贈り物の言葉たち
高校生のとき、和菓子屋でアルバイトしていると和装姿のオクサマがやってきて「お遣いものでよろしくネン」と言われました。
『ムムッ、オツカイモノ?』
アメリカ大好きだったそのころの僕は言葉の意味がわからず『オツカイモノデスネ』とおかしなイントネーションで返事をすると、オクサマがすかさず言いました。
「あらぁこの子ォ、お遣いものってわからないのネン」
オクサマによると「お遣いものはネン、贈り物のことヨン。だから贈り物として包んで頂戴ネン」とのことでした。
やたら色っぽいオクサマだったのでその時はまったく意味が頭に入らなかったのですが、あとで店主に訊いて納得。
「お遣いものは“気遣い”にも通じていて、“手みやげ”と同じような意味。日持ちしないものはなるだけ避けたほうがいい。
(最近は保冷剤もらえるので生ものも渡しやすくなりました)
「それからついでになんにもしらねぇだろうから教えとくけど・・・」と、相手に渡す時は必ず袋から出してわたすことも礼儀だと教わりました。
これ、知ってるのと知らないのとでは丁寧さが断然ちがいます。
ほんのちょっとしたことだけれど奥ゆかしくてカッコいい。クールです。
これができる女性をみると、いつも恋をしそうになります。
モテたい女子が絶対必要なのはやっぱり“奥ゆかしさ”じゃないかと。
- 「奥ゆかしい」・・・ 深みや品があり、心ひかれるさま。
このほかに「お持たせ」という言葉もあります。
いただいた手みやげなどをさす言葉で、持っていった人ではなく、もらった人が使います。
- 「お持たせ(おもたせ)」・・・ 敬うべきお客さまから受け取った手みやげなどをさす言い方。
いただいたみやげ物を開いてお客さまにお出しするときに「お持たせで失礼ですが・・・」などと使います。
ん〜クール。
あ〜日本語っていいわ、やっぱ。
スーパー広報直伝! ビジネスで成功する手みやげ術 (講談社の実用BOOK)
いつも読んでくれてありがとね!