システム発注する企業担当者が考えるべきこと
僕は今、インハウスでweb担当として働いています。
なのでシステム開発を受注することはないのですが、発注側の立場から気づいた点があります。(というか前から思ってましたが・・・)
要件定義から設計が完了し、開発段階に入ったにもかかわらず「やっぱこの機能入れてちょうだい」と気楽にポンと投げられるクライアントの要求。
もちろん開発側も、それがほんとうに必要だと感じたならば二つ返事で実装するでしょう。
しかしながら『それ、今さら機能追加を要求してホントに必要性あるの?』っていうのがままあります。
設計段階で二重・三重とチェックをしてきたのに・・・。
テレビのリモコンをみてほしいんですが、日本のテレビが売れなくなっている理由がそこにあります。
『これホントに必要な機能ボタンなの?』みたいなボタンがゴテゴテついています。
技術力を売りにしたいのでしょうけど、使う側からすれば良い迷惑な訳です。
極論を言えば家電オタクでもない限り、電源とチャンネルだけで十分なはずです。
今やテレビの構成部品などはたいていの国で手に入ります。
シンプルな操作性のテレビなら、もはや日本製でなくてもいい。
海外へ行くと日本のような多機能テレビを家庭ではあまり見かけません。
国土の広い国の田舎はなおさらです。だって電波が届かないからチャンネル局数も少ない。
開発の設計段階で出なかった必要でないはずの機能など、よほどのことがない限り使用段階で必要に感じることはおそらくないでしょう。
かえってそれを実装することで、機能ボタンだらけで使いづらいインターフェースになることもあります。
無理難題を突きつけ、要求爆発させてまで予算増加と納期の遅延を招くよりもその分の時間と労力を使いやすさのためのUI/UX改善に努めさせる方が、のちの自分たちの作業効率にもつながるはずです。
自分も含めて多くのSEは、クライアントに最良のものを提供したいと願って開発に取り組んでいるはずです。(なかにはとんでもないSEや会社が存在するのも事実ですが・・・その点はご相談くださいw)
僕は本当に必要なら実装しますが、必要性が感じられなければクライアントを説得します。
そういう説得・提案すらしないエンジニアや開発会社は怪しいと思います。
だって開発しているシステムそのものの内容を把握していない可能性があるから。
よほど予算があり余ってて暇つぶし相手がほしいなら別ですが、システムを最大限活用して会社の売上に貢献したいなら是非しっかり考えてほしい。
なぜならシステム開発は発注側が主役なんですから。