【東京オリンピック】エンブレム問題再燃Part2
オリンピックのエンブレムが決定しました。絵的には素晴らしいと思います。
でもこれって「ザ・トーキョー」ですよね。
漆器かガラス工芸かなにかの展覧会ロゴみたいです。
募集したときのコンセプトってなんだったんですかね。
「スポーツのチカラ」とか「世界の平和」とか、「未来志向」なんて感じますか?
コンセプトをガン無視するならデザインではない。
当てはまるのは「東京らしさ」くらいでしょうか。どこに「復興」が?
以前僕は「【オリンピック】エンブレム問題再燃」の中で “「ザ・ニッポン」的なデザインなので選ばれるとは思えない” と書きました。僕はまだまだ思慮がたりないのだなと思います。
前回、佐野さんの案を選んだ人たちが言ってたとおりの結果になりましたね。
彼らは特定の業界の内情をよく知っているのでこうなることはわかっていたのかもしれません。
彼らに大きなツッコミどころをたくさん与えてしまってますよ。
日本のダメなところが如実にあらわれてる気がします。
東京オリンピックの公式サイトにある作品要旨にはこうありました。
歴史的に世界中で愛され、日本では江戸時代に「市松模様(いちまつもよう)」として広まったチェッカーデザインを、日本の伝統色である藍色で、粋な日本らしさを描いた。
形の異なる3種類の四角形を組み合わせ、国や文化・思想などの違いを示す。違いはあってもそれらを超えてつながり合うデザインに、「多様性と調和」のメッセージを込め、オリンピック・パラリンピックが多様性を認め合い、つながる世界を目指す場であることを表した。
これを読むとなるほどねぇ〜とはなるんですけど、やっぱりイマイチしっくりこないな。
そりゃそうです。だってここで言っているように「国や文化・思想などの違いを示」してるだけなんですから。
オリンピックって、多様性とその調和と同じくらい大切なのは競うこと。
商業的に使いやすいデザインであることは間違いないでしょう。でもやっぱりコンセプトのほとんどが無視されたデザインって、デザインじゃなく単なる絵でしかないです。
いちどコケると何回やっても後味がこんなにも悪いもんなんだなって実感しました。
僕の中には、東京オリンピックが決定した瞬間のあの熱量はもうありません。
1964年の燃えるような日の丸は燃え尽きて、紺色の骨組みだけになったように感じます。
伝わるデザインの基本 よい資料を作るためのレイアウトのルール
いつも読んでくれてありがとね!