カフェインの効果と摂取タイミング、量について
筋トレ初心者のうちはいつも気合が入っているうえ、挙げられる重量もさほど大きくはないので疲労感が少ないために「やる気おきね」なんてことはないんですが、マンネリ化したり気づかないうちに疲労がたまったりしていると、トレーニングに集中できない時があります。
そんなとき、集中力を高めて眠気のようなだるさに対抗するにはカフェインが有効です。
カフェインとはどんな物質でどう作用するのか
カフェインは自然界の動植物によって生産される有機化合物アルカロイドの一種です。例えばお茶やコーヒー、カカオなどには天然由来成分として含まれています。
眠気を抑えて運動前のだるーい感じを切り替えてくれますが、体の、主に脳内でどう作用するのかをまずはみてみたいと思います。
ヒトの体内、細胞では食べたものをATP(アデノシン三リン酸)として蓄えます。そして運動時には代謝されてADP(アデノシン二リン酸)になるときに発生するエネルギーを利用しています。
エネルギーを産生するアデノシンは運動時に働くわけですが、そのとき脳にも影響を与えます。
脳を覚醒させるヒスタミンという物質があります。体内で合成できない必須アミノ酸のヒスチジンから合成されます。
このヒスタミンに対抗して眠気をさそう成分として、よく風邪薬を飲むと眠くなる元となる抗ヒスタミン成分が有名ですよね。
実はアデノシンもこの抗ヒスタミンのように神経伝達物質ヒスタミンの働きを阻害する効果があります。
そのために運動するとアデノシン効果で眠気が起こります。
アデノシンの分子は脳の受容体に入り込み、神経システムを落ち着かせる働きをして眠気を発生させます。
なぜ脳はアデノシンの分子を受け入れて眠気を誘発するかというと、運動したときにエネルギーとして増えて活躍しますが、運動して燃焼させたときに出たゴミを睡眠時に掃除するために睡眠を促すという流れを作るわけです。つまり疲労回復のために眠気をさそう。からだはうまくできてます。
眠気を発生させないためには、脳におけるアデノシンの働きに対抗することのできるカフェインの力を利用します。
カフェインは脳のアデノシン受容体に先回りして(電気のソケットと見立てると)フタをし、阻害します。
眠くなるスイッチが入る前にブロックして抑え込むわけですね。
つまりカフェインが筋肉へ直接はたらきかけるわけではなく、あくまでも脳に対して影響するということです。
筋疲労を感じるのを遅らせて、運動する時間を充実させます。
何からカフェインを摂ったら良いか
よく飲まれている飲料における、カフェインの含有量はおおよそ下のようになってます。
- コーヒー100ml中 60mg
- 煎茶100ml中 20mg
- 紅茶100ml中 30mg
- エナジードリンク100ml中 40ml
コーヒーはかなりの量を摂取できますが、多く飲みすぎるとあまり口中が気持ちよくないので、筋トレ目的なら他の栄養素も考えるとやはりエナジードリンクが最適かと思います。
どのくらいの量をいつ摂るのが有効か。
日本ではカフェインの1日あたりの摂取量上限は設定されていません。
個人の感受性の違いが大きくて、その影響を正確には測れないからだそうです。
海外では規定されている国もあり、ヨーロッパやカナダでは1日あたり成人で400mgまでとなってます。
運動する際に効果的な摂取量は体重1kgあたり2〜3mgといわれています。
僕は体重が86kgなので258mgくらいです。
一度に多量のカフェイン摂取をするのはめまいや動悸などが引き起こされる危険があるのでやめましょう。
食後にコーヒーをカップ2杯飲むとか、コーヒー1杯飲んだあとにエナジードリンクを一本飲みながら運動するかといった感じです。
また、カフェインは耐性ができてしまうので普段は多めに摂取せずに適量で飲むといいかと思います。
そして、運動前の摂るタイミングですが 『A critical review of caffeine withdrawal: empirical validation of symptoms and signs, incidence, severity, and associated features』 によると、何らかの飲料(コーヒーやエナジードリンクなど)で口から飲んだカフェインが血中に入り込んでカフェインの効果が現れるのは30分〜45分とされてます。そして血中濃度の半減するのが4.9時間ということなので、筋トレなどの運動前は一時間前に軽めの食事をして、食後にコーヒーなどを飲んでカフェイン摂取するとちょうどいいタイミングでワークアウトに入っていけると思います。
血中濃度が半減する頃にトレーニングが終わる、といった感じで。
人によっては化学合成されたカフェインは血中に溶けるのが早いので半減するのも早いという話もありますが、僕個人的にはそれほど気になったことはありません。
かフェイン過多で耐性ができている人はそう感じるのかもしれませんね。
まとめ
運動するとアデノシンがエネルギーを生み出すと同時に、神経にはたらきかけて眠気を誘って体を休ませ、疲労を回復させようとするメカニズムというのは、実に人間の体はよくできてるなぁと感心するポイントですね。
人体ってすごいです。
- 運動する際に効果的な摂取量は体重1kgあたり2〜3mg
- カフェインの効果が現れるのは30分〜45分
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カフェインを上手に取り入れて、ワークアウトを楽しみましょう。
いつも読んでくれてありがとね!