『火垂るの墓』が8/14再び放映!!みんなで安保法制とか考える
しばらく放送されていなかった『火垂るの墓』が久しぶりに、8月14日「金曜ロードショー」で放送されるようです。
悲しい映画ではあるけれど、毎夏に戦争を振り返り、先祖に思いを馳せるひとときがあるというのはとても大切なことだと思います。
とかく若い人たちは年配の方から「戦争を知らない世代」と言われます。
僕らの世代も戦時中のことなど、実体験があるわけではありません。
けれども小学生の頃、近所には戦争で腕をなくした方がいたり、祖父母や近所のお年寄りからはなしを聴ける機会はたくさんありました。
今も戦争を語れる多くの方々がご健在でいらっしゃるし、映画でその悲惨さにふれることはできます。
僕の母方の祖父は戦後、進駐軍のトラックにひかれて後遺症に苦しむという人生でした。
加害者の米兵は事故直後にお見舞いにおとずれたとき、菊の花束を持ってきたそうです。
そのときの家族のくやしさは想像に難くありませんし、子供のころその話を聞いたとき、胸があつくなり、手が震えました。
意外にも、そうやって身近に戦争の悲惨さを知る機会はたくさんあるのです。
いま、日本では『安全保障法制』の問題で政治家だけでなく、あらゆる方面の識者を巻き込んで大騒ぎになっています。
でも議論する時間さえほとんどなく国民への説明も少ないから、興味をもって知ろうとする人以外にはほとんど情報がもたらされない。
正直いまだにどちらが正しくて、必要あるものなのかはっきりわかりません。
日本の自衛隊がこれから経験するであろう後方支援とは、アフガニスタンでドイツ軍が経験した直接的な戦闘になる可能性があります。
後方であろうが、戦場のちかくに安全なところなどないのです。しかも“援助ルートを断つ”というのが戦闘のセオリーでしょう。
アメリカの政治家もそうですが、彼らの子息で戦場に行く人はほとんどいません。
日本も恐らくそうなるでしょう。
戦場に行くのは自衛官、そしていずれはお金持ちではない人や政治家の子息でない人。
隣国の脅威は戦後数十年間で、かつてないほど高まってきています。
本当に真剣に国民全員で考えるときにきているんじゃないかと思います。
戦争の犠牲の上に、いま現在の平和があることを決して忘れずに、
平和を願って。
映画よりもさらに凄まじい。原作も読むべきです。
『アメリカひじき・火垂るの墓 (新潮文庫) 』野坂 昭如(著)