【千葉の登山】登った感が満載。歴史的にもおもしろいし子連れでも楽しめるw
最近はテレビでも「房総うまいもの○○」なんていうテレビ番組で、海産物の食レポなんかをよくやってます。
でも千葉の、特に房総半島の魅力は海岸や海産物だけじゃなくて山の中にもあります。
しかもものすごくw
千葉県は上総・下総の国、安房の国と歴史的にみても、時代ごとに遺構・遺物がたくさんあります。
特に山の中。
以前『【仕事選び】山好きなら、仕事は測量をやるべき』にも書きましたけど、千葉県の山って登るとおもしろいところが結構あります。
日本百名山なんかを攻めてる友達にそういう話をすると「千葉におもしろい山?そんな高い山もないでしょ?」って言われます。
でも確かに標高は低いですけど、眺望もよくて歴史までも感じることのできる山がゴロゴロしてるんです。
千葉の山のどこに歴史が?
と思うでしょ。
「○○城址」なんてのはどこの県に行っても山あいにはよくあるでしょう。
けれど、中世〜近代まで歴史を感じることのできる山々が揃いまくってる県はそんなにないと思います。
千葉県のかたちに理由があると思うんですが、中世といえば日本各地で豪族が大きな集団を形成して戦をしたりしてます。陸だけでなく海洋にもどんどん進出した時代です。そこに太平洋にせり出した房総半島は「上総の国」といわれるように荒れる外洋から内湾に入るときに寄港できるとても便利な場所。だから流れついてきた人たちもそこにとどまる人たちが出てきます。
それを裏付けるのが「白浜」や「勝浦」の地名。これらは南紀白浜や紀伊半島から移り住んだ忌部氏の人たちの名前などが由来とされてます。
房総半島の歴史的にすごいのは、たとえば・・・
- 古事記の時代からヤマトタケルが県内をウロウロ。
- 鎌倉幕府をひらいた源頼朝が逃げてきて山野をウロウロ。仲間や馬を集めて歩きまわらなかったら鎌倉幕府もなかったかも。
- 日蓮や親鸞が町や野山を巡って、枯れ井戸から水出してみたり荒れた海を鎮めてみたり。キリストばりのミラクルを起こして各地をまわる。
- 世界に280くらいある姥捨て伝説でも楢山節孝ばりの名山が3つもある。
- 昔は海岸線を通るみちは断崖がおおいので山道を往来していたが、そこを歌川広重なんかも歩いて絵を描いた。(不二三十六景『上総鹿楚山鳥居崎』など)
- 関ヶ原の前哨戦、伏見の戦いで活躍した武将が山中に城を築いて住んでた。
などなど・・・。
とにかくその他にもたくさん山々に歴史と深く関係する場所があります。
※ただ残念なことに、一部の山の中には大規模な砂利採取のための山林開発で史跡をむりやり移されてしまったり、知らないあいだに壊されていたりする場所があるのも事実です。
地球の歴史レベルのものもあります。
地球誕生から46億年のあいだにN極とS極の地場がコロコロと変わった証拠である地層が大多喜の山の中(沢)で見ることができます。
しかもこれを見れるのは、イタリアと千葉だけ。
世界の歴史レベルのローマクラスの歴史ある都市と同じ・・・かどうかは話が飛び過ぎですけど、とにかく凄いでしょ。
景勝地も多く、ちょっと言い過ぎ感もあるけど「房州のマッターホルン」と呼ばれる伊予ヶ岳なんかも眺望がよすぎて、かなり登った感があります。
この「登った感」も大事。
標高のたかい山だと装備費も旅費もふくめてかなりかかりますし、敷居が高い。
でも千葉の山々は高くても400mクラス。だから親子でもハイキングとして十分楽しめるうえ、山の周囲も山や海が広がるのでたいていの場所は眺めがよくて登った感が満載です。
登る時の注意点としては、山野はたいてい誰かの持ち物(不動産)です。ガイドブックに載っている以外の道がないような場所には基本的に立ち入らないようにしましょう。
集落の人たちにであったら、挨拶や声をかけて登れることができるかなどの情報をもらったりしましょう。
また、場所によっては尾根がナイフリッジのように尖っている場所があり、両脇が崖のようになっていて滑落の危険性があったり、標高の低い山だからとバカにすると迷って出られなくなることがあります。
その他にも野生のサルやイノシシ、ヒルなどには気をつけて楽しめる範囲で行動を!
この本、房総半島の山歩きには必読です。
歴史や逸話をおりまぜながら、実際のあるけるルートや道程などが詳しく書かれてます。
いつも読んでくれてありがとね!