アウトプットして自分が教える相手と一緒に成長するということ。
人に何かを教えるときほど、自分が成長できるタイミングって他にない気がします。
要するに自分の知識や情報を誰かに伝えることで、自分の知識が自分の中にしみついて確かなものになる。
自分が成長する。
アウトプットすることが大事だといいますけど、まさにそれを小学生の自分の子供にぶつけて実感した出来事がありました。
ある日、一緒に風呂に入っていると「パパ、1から10まで足したらいくつになる?」
「お?やるな。」
まだ小学校低学年の子供だと思っていたらいつの間にか成長し、突然の学術的な質問をしてくるムスメに目頭がアツくなります。
(学術的というほどでもないですけど)
パパの俺:(すかさず答える)「55だよ。」
ムスメ:「おー、じゃぁ1から100は?」
パパの俺:(ちょっと間があきつつも必死の暗算ですかさず)「5050だな。」
ここでムスメは“1から100”までの答えはおぼえていなかったらしく「ウッ」となっていました。
「なぜすぐわかったと思う?」と訊くと「オトナだから」とムスメ。
まぁそうだよねと言いつつ、同時に僕も頭をフル回転させて素数定理の計算方法をどう教えようかと唸ります。
相手はなにせ積算除算を勉強しはじめた小学生ですから。
そして曇ったガラスや鏡を使いながら説明します。
パパの俺:「まず1から100まで並べた数に、ひっくり返した100から1を下の段に書く。」
風呂なのでとうぜん暑いです。
ムスメ:「全部書けないよ」
パパの俺:「書けるとこまででいいよ」
そこもとうぜん説明が必要。
パパの俺:「そしたら上と下の同じ列同士を足して、その下に書いてみ」
ムスメは鼻の下に汗をかきつつ書く。
ムスメ:「あ、全部同じ101だww」
目が丸くなる。
パパの俺:「そうでしょそうでしょ〜」
俺がちょっと喜ぶ。
パパの俺:「そしたら、101は全部で何個並ぶ?」
ムスメ:「101個」
天然発言に一瞬ひるむ。
パパの俺:「なんでやねん。1から100だから、101が100個並ぶよね。」
…しばしムスメ沈黙。
ムスメ:「あ〜そうか。」
ちょっと安心。
パパの俺:「101が100個だから、101×100は?」
ムスメ:「101カケル100は・・・10100個」
ちょい天然。
パパの俺:「“個”じゃないけど、10100だよね。」
汗がハンパない。
ムスメ:「ウンウン。」
パパの俺:「でもこの10100は、最初にひっくり返した数字を二段に並べて足した数だよね?」
ムスメ:「キミがやってたやってた。」
お前がやったんだよ。
パパの俺:「だから、でた数字の10100を一段の数字に戻してあげるんだけど、どうしたらいい?」
ここが勝負どころ。
ムスメ:「ん〜〜〜〜〜と。」
心の中でドラムロールが流れる。
ムスメ:「10100の半分」
まぁ、そうなんだけど、だから?
ムスメ:「10100ワル2デショウ。ダ・カ・ラ・・・2でワル!」
だから幾つなんだよ。
ムスメ:「えっとね、5050!」
パパの俺:「正解。」
と、こんなやり取りを風呂場でやってました。
これはあくまで素数定理の再確認みたいな内容でしたけど、これがなかったらその知識もいつかはすっかり僕の頭の中から失われていくわけです。
使わない記憶は脳内から削除されたり、記憶の紐付けから切り離されたりしてしまう。
でも、人に教えることで問題がより具体的に自分の中で整理されたりするのです。
仕事でも同じです。
あー成長したw
ただこのやり取りを、ムスメの高校卒業くらいまでやれる自信はほぼないな。
いつも読んでくれてありがとね!