そのコンサルに発注して大丈夫?〜『メーカーの人』になって思ったこと
営業トークを聞いていて、言葉が悪くてホント申し訳ないんですけど「こいつアホか?」と思うことがあります。
本気で仕事を取ろうとしているのかと、思わずこっちが頭を抱えます。
メーカーの中ではたらくようになってわかったのは、コンサルと呼ばれる人のなかには仕事を“知らない”、あるいは“パートナーとして一緒に仕事ができない”という人がけっこういるということ。
信じたくないですけど、ある意味詐欺に近いひとたちも結構います。むしろそっちの方が多いのかも。
コンサルとはいえ結果は保証できないので「利益を出せます」とは断言できないでしょう。
僕もインハウスで仕事をしていても仮説・実施・検証を繰り返して結果に近づけていくので、一度の発注で施策を打ったところでそうやすやすと結果が出せるとは思いません。
それでもいろんなコンサルが持つ、打ち手やそのプロセスがどういうものか興味がありますからそのあたりの話を訊ねます。しかし、会話をしていて自分よりスキルが低かったり、似たり寄ったりのサービスなので依頼する気にならなかったりします。
おどろくべきことに、マーケティングとブランディングの違いを知らない人すらいる。
(そういう人は「ブランディングとマーケティングの違い」をどうぞ)
マーケティングの話をしているのに、「ブランディング的には〜」なんていう話をはさんでくる。
Webコンサルと呼ばれる会社の営業にはとくにこういったことが多い。
自社の扱うサービスにかかわる専門的な情報は当然知っていて、お得意の用語を連発して懸命に説得してくるのですが、まず相手の知識レベルを確認せずに話をどんどん進めてしまう。
その時点ですでに営業は終わってると思うんです。
すでに相手のことを考えてない時点で、相手の利益など出せるわけがない。
つまりコンサルタントではない。
リスティングやSEOのWebコンサル系企業や最近多いデータ解析サービスを(始めたばかりなのに)得意という会社の営業は多くの場合「うちなら売上げを○○まで上げます」なんて軽々しく言う。
でもいざ契約してみるとそういう会社はたいてい一年後も結果を出さない、というより出せないで毎月契約だからと請求書だけもってくるようになる。
ひたすらルーチンぶん回すだけで、それがどう利益に結びつくかなどこちらが説明を求めても何のフィードバックもない。
あるとき僕は、ちょっと忙しかったのである部分のしごとだけ外注して失敗しました。
結果のレポートをこちらで指定した見やすいかたちで提供してほしかったのですが、その打ち合わせ時間ももらえずにコンサルがいつも使っているであろう見づらいフォーマットのレポートをメールで送りつけるだけ。
請求書のハンコはいそいそともらいに来るのにw
企業名を言ってやりたいくらいです。
僕は自分でレポートの解析や利用ができますけど、これがまったく知見のない企業が発注したものだとしたらあまりにもかわいそうだと思うんですよね。
利用価値ゼロです。
なんの改善もできない。
しかもその手の会社は、なぜか経理などの事務系のひとがやたら融通がきかないうえに、サービス業らしからぬもの言いだったりしてどっちが客なのかわからない。
まるで安いキャバクラでだまされたような気分にさせられる。
ある程度名の知れた会社であっても、意外にこの手の会社は多い。
そういう会社ほど最初の営業で大きいことを言ったり、専門用語で理論武装してたたみかけてくるパターンが多い。
電話営業やメールでのやり取りからとりあえず会ってみましょうとなってからならまだしも、こちらの業容など知りもしないのに電話で「うちなら売上げアップしますよ〜」という会社はあたりまえですけど絶対断りましょう。
また、発注側担当者が専門家でないことを知っているのに、理解がついていけない内容をつらつらと言ってくる営業やコンサルには特に注意した方がいいです。
僕はwebの制作会社もシステム開発もマーケターとしての経験もあります。
そういう営業やコンサルが来たときはまず、経験も知識もあまりないのにメーカー内で突然Web担当になってしまったような人を演じます。
その対応次第で「あぁ、このコンサル(営業)はダメだな」とか「ここは特にこのサービスすごいから友達の会社にオススメしよう」とか考えます。
こちらのレベルをきちんとふまえつつ、何を提供できるのか論理的に順を追って明確に説明してくれるコンサルを選びましょう。
コンサルにだまされない方法は知見を増やすこと
結局何が言いたいかというと外注するときは、いいかげんなコンサル(企業)にだまされることのないように、知見を増やしたり残せる工夫をいつも考えておきましょうということ。
発注しなくてもいいくらいな知見を。
依頼しなければならない場合でも、窓口となる担当者は適当にあてがうのではなく、ある程度専門知識を持った人や興味を持っているひとをその役に就けるなどをした方がかならず将来的に知見もたまり、利益につながります。
気配りができて、困りごとをしっかり聞き出して要件定義できる問題解決してくれそうなコンサルに依頼しましょう。
提供するサービスとお客のニーズがしっかりマッチするのか?ということは、コンサルする側される側どちらのお客様に対しても言えることだと思うので・・・。
いつも読んでくれてありがとね!